【アゴニスト・コントラクトストレッチとは?】柔軟性を最大限まで引き出す応用型ストレッチの原理とは?

ハテナちゃん
アゴニスト・コントラクトストレッチって何ですか?

一言で”ストレッチ”といっても、ストレッチには様々なやり方・原理が存在しています。

今日は「アゴニスト・コントラクトストレッチのポイント」についてまとめてみようと思います。

 

アゴニスト・コントラクトストレッチとは?

アゴニスト・コントラクトストレッチは、ホールド&リラックスストレッチの”応用版”であり、筋肉の柔軟性を大きく高めるストレッチ方法です。

(*まずはこちら:【ホールド&リラックスストレッチとは?】

ストレッチの手順としては、

  1. 伸ばしたい筋肉にストレッチをかける
  2. 伸び切ったら、そこから押し返す(パートナーは力を均衡させる=等尺性収縮を起こす)
  3. 脱力させる
  4. ストレッチをかけにいく
  5. 拮抗筋を収縮させることで、さらに可動域を広げていく

となっています。

Tomy
①〜④までは、ホールド&リラックスストレッチと同じなんですね!

では実例を踏まえて見ていきましょう。

ここでは前腕屈筋群にアゴニスト・コントラクトストレッチをかけていきます。

まずは行けるところまで大きくストレッチを行います。

筋肉がしっかりと伸びたら、パートナーが”負荷”をかけ、それに抵抗する形で押し返していきます

押す力と押し返す力を均衡させ、およそ”3〜5秒”しっかりとキープします。

キープが終わったら、一度脱力させ…、

最後にもう一度大きくストレッチをかけていきます。

ここからさらに前腕伸筋群に力を入れて、自分の力でも手首を”反らして”いきます。

これによって、よりストレッチ感が大きくなります。

これがアゴニスト・コントラクトストレッチの一連の流れです。

 

アゴニスト・コントラクトストレッチの原理

ハテナちゃん
なんだか不思議なストレッチのやり方ですね。

このストレッチはホールド&リラックスストレッチの原理と「相反神経支配:そうはんしんけいしはい」を組み合わせています。

筋肉には1つの筋肉が働く(収縮する)とき、もう一方の筋肉は最大限にゆるむという性質があります。

Tomy
関節の動きを邪魔しないための働きですね。

ストレッチをかけられた状態を保ちつつ、自分の力も使って手首を”反らす”ことで、より大きな脱力感を引き出します。

このストレッチ方法は、通常のスタティックストレッチやホールド&リラックスストレッチよりも、関節可動域が優位に増加することがわかっています(Ferber R, Osternig L et al:391-397,2002)。

やや難易度は上がりますが、身体を柔らかくする上でとても役に立つストレッチ方法です。

ぜひ覚えておきましょう。

 

アゴニスト・コントラクトストレッチの注意点

アゴニスト・コントラクトストレッチの注意点は、力を入れる筋肉を先に緩めておくということです。

力を入れる筋肉が

  • 疲労して、筋緊張が高い状態
  • 筋肉痛が生じている状態
  • 力を入れると痛みがある状態

であるとストレッチ中に攣ってしまったり、詰まり感を感じてしまったりする場合があります。

全身のバランスを整えた上で実践するようにしましょう。

ハテナちゃん
お風呂上がりのリラックスタイムにはあまり向いていないストレッチですね。

 

まとめ

アゴニスト・コントラクトストレッチのポイントは「相反神経支配の仕組み」をよく理解しておくことです。

伸ばしたい筋肉と対の位置にある筋肉に力を入れる、という感覚をまずはマスターしてみましょう。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>