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筋トレには”重量”という目安がありますが、ランニングでは目に見える指標が設定しづらいです。
「なんとなくキツくなるまで走っている…」という方も多いと思いますので、今日は「ランニングの強度設定」についてまとめてみたいと思います。
運動強度と心拍数のつながり
ランニング能力を決定する要素の1つに「最大酸素摂取量:Vo2max」という数値があります。
これは一定の時間内にどれだけ多くの”酸素”を体内に取り込めるか、を示す値です。
そして現在の酸素摂取量が最大値の”何%”に位置しているかを測定することによって、運動強度を図ることができます。
しかし酸素摂取量の測定には”特定の器具”が必要になるため、街中をランニングする際にはあまり参考になりません。
そこでポイントになるのが「心拍数」です。
心拍数とは文字通り”心臓が拍動する回数”のことであり、1分間に何回血液を送り出したか(ポンプ機能が何回ドクンと働いたか)を示す値です。
この心拍数の最大値である「最大心拍数」と前述した「最大酸素摂取量」の間には密接な関係性があり、これらの数値は運動強度と”比例関係”にあると言われています。
心拍数は手首や首元で簡単に測定できますし(10秒間に拍動する回数を数えて6倍する)、簡単に計測できる腕時計なども売っています。
ランニング中に心拍数を測定して、ぜひ運動強度を”見える化”していきましょう。
心拍数の設定方法
では心拍数についてもう少し深掘りをしていきましょう。
心拍数を設定する方法にはいくつか種類がありますが、まずやるべきことは”最大心拍数の推定”です。
最もシンプルなやり方は「220ー(年齢)」によって求める方法です。
これによって算出された値の”70~85%”という範囲が、一般的な有酸素トレーニングにおける運動強度の目安になっています。
例えば今、30歳の健康な女性(Aさん)がランニングを行っていると仮定しましょう。
Aさんの最大心拍数の推定値は「220ー30」で”190拍/分”となります。
運動強度を最大心拍数の70~85%と設定すると(190×0.7=133 / 190×0.85=161)、心拍数のおおよその目安は”135〜160拍/分”の範囲内ということになります。
135拍/分を下回っていたら運動強度としてはやや低く、160拍/分を上回っていたらやや高いという認識になります。
乳酸性作業閾値とは?
またランニングには「乳酸性作業閾値:にゅうさんせいさぎょういきち(LT:Lactate Threshold)」という値もあります。
これは体内で「乳酸」がドッと増えてくるポイントであり、有酸素運動から無酸素運動へと切り替わるポイントです。
ランニング中にこのポイントを超えてしまうと、運動を長時間継続することが難しくなってしまいます。
この「乳酸性作業閾値」は最大酸素摂取量の”50~60%”で訪れると言われています。
一般的には
- 最大酸素摂取量の50%=最大心拍数の66%
- 最大酸素摂取量の60%=最大心拍数の75%
とされているので、長時間気持ち良くランニングをするためには”最大心拍数の70%程度をキープする”ことがベストであると考えられます。
もちろん、この「乳酸性作業閾値」は体力レベルによっても異なり、トレーニング経験者であれば最大酸素摂取量の70~80%程度にまで上昇するとも言われています。
いずれにせよ、息が乱れず、脚が重くならずに1時間程度走れる強度がGOODです。
心拍数と照らし合わせながら、運動強度を設定してみましょう。
まとめ
体力を高めていく上では、強度設定が大切です。
目安となるのは最大心拍数の”70~85%”です。
ぜひ心拍数を計測しながらランニングをする習慣をつけていきましょう。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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