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「相反神経支配:そうはんしんけいしはい」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
一人でストレッチをする時もペアでストレッチをするときも、この働きを適切に活用するとストレッチ効果が大きく高まる場合があります。
相反神経支配とは?
言葉について説明をする前に、まずは”体験”してみましょう。
肘を曲げて”力こぶ”を作ってみてください。
(引用:JOOY [ジョーイ]より)
…できましたか?
ではその”力こぶ”部分を触ってみてください。
では次に”力こぶ”の反対側、”二の腕”部分を触ってみてください。
この”二の腕”部分のプニプニ感が、”力こぶ”の「相反神経支配」を受けている部分になります。
つまり「相反神経支配」というのは
「1つの筋肉が働くとき、その逆の位置にある筋肉がゆるむ(リラックスする)作用」のことをいいます。
【主動筋と拮抗筋】
関節を動かす筋肉には
- 「曲げる筋肉」と「伸ばす筋肉」
- 「内側にひねる筋肉」と「外側にひねる筋肉」
というように、必ず逆の機能をもつ筋肉が存在しています。
このとき、メインとなって働く役割をもつ筋肉を「主動筋:しゅどうきん」、その主動筋と反対の役割をもつ筋肉を「拮抗筋:きっこうきん」といいます。
この「主動筋」と「拮抗筋」は、関節の動きに合わせて常に入れ替わります。
例えば
- 肘を曲げる動きでは、上腕二頭筋が主動筋となり(上腕三頭筋が拮抗筋)
- 肘を伸ばす動きでは、上腕三頭筋が主動筋となります(上腕二頭筋が拮抗筋)。
関節が適切に動くためには「主動筋」が働く際に「拮抗筋」が十分にゆるむ必要があります。
このゆるむ仕組みを「相反神経支配」と呼んでいるわけです。
ストレッチへの応用
この原理を使って行うストレッチは「体がなかなか柔らかくならない…」「ストレッチの時間が苦痛…」の方にオススメです。
ポイントは、伸ばしたい筋肉の「拮抗筋」に”あえて”力を込めることで、目的の筋肉をゆるませることです。
では「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」をそれぞれ見ていきましょう。
【静的ストレッチ】
開脚ストレッチをしてみてください。
体を前に倒していくと「ハムストリングス」の硬さゆえに、太もも裏が「震える」感覚になる人がいると思います。
そういう時は「大腿四頭筋(太ももの前側)」にギュッと力を込めてみましょう。
力を込めたまま”15秒程度キープ”すると、前屈動作がフワッとゆるむ感じがすると思います。
【動的ストレッチ】
慣れてきたら動的ストレッチにも応用してみましょう。
「相反神経支配」を活用した動的ストレッチのことを別名「ダイナミックストレッチ」といいます。
立った状態で足を前後に振っていく「ダイナミックストレッチ」では、”大腿四頭筋”の力で足を引き上げることが大切です。
慣性の力に委ねることなく、伸ばしたい筋肉の反対側の筋肉で「動きをコントロールする意識」を持ちましょう。
伸ばしたい筋肉の”逆側”に意識を集中させるため、初めはコントロールしづらいかもしれません。
ただ慣れてくると筋肉の脱力をうまく引き出せるようになり、ストレッチ効果を得やすくなります。
毎日少しずつ継続して取り組んでみてくださいね。
(*より詳しく:【動的ストレッチの違い】「バリスティックストレッチ」と「ダイナミックストレッチ」は何が違う!?)
まとめ
ストレッチというと「とにかく筋肉を伸ばすんだ!」と考えがちです。
しかし、そこで一歩立ち止まって伸ばしたい筋肉の逆側を「あえて力む」と、よりストレッチ効果が高まります。
ぜひ試してみてください。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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