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腕は本来、前から上げても、横から上げても”180度”まで上がるはずです。
しかしながら、肩周りの筋肉がこわばっていると、動作が制限されてしまうことがあります。
今日は「バンザイ動作とストレッチ」についてまとめていこうと思います。
肩の構造
まずは「肩の構造」を見てみましょう。
一般的にイメージされる「肩」関節は、肩甲骨が作り出す”受け皿”に上腕骨頭が”ハマっている”構造になっています。
この関節を「肩甲上腕関節」といいます。
この関節は、腕がバンザイしている(180度まで上がっている)時、”120度分”の動きを作りだしています。
残りの”60度”を作り出しているのは、肩甲骨と肋骨から成る「肩甲胸郭関節」です。
そして、この”60度”の関節角度は「胸鎖関節」が”40度”を作り出し、
「肩鎖関節」が”20度”を作り出していると考えられています。
つまり、バンザイ動作に関わっている骨は
- 鎖骨
- 上腕骨
- 肩甲骨
の3種類であり、これらの骨をよりスムーズに動かしていくことがバンザイ動作においては重要になってきます。
続いて「筋肉の動き」も合わせて見ていきましょう。
角度別の構造
最終的なバンザイ姿勢は同じでも、腕を前から上げるのか、横から上げるのかによって、若干働く筋肉が異なってきます。
ここでは「前方挙上」と呼ばれる、前から上げる動きについて見ていこうと思います。
<0〜60度>
「気をつけ!」の姿勢から60度までの動作では、肩甲骨の動きはあまり大きく関与していません。
メインで動く関節は「肩甲上腕関節」であり、そこに付随する筋肉が収縮することによって腕が上がってきます。
主に活躍する筋肉は
- 三角筋
- 烏口腕筋
- 大胸筋の上部
です。
60度まで肩が上がらない…というのは、
- 上記の筋肉がうまく働いていない
- 関節内で「炎症」が起こっている
- 「小円筋・大円筋・棘下筋」といった筋肉が硬くなっている
ことが要因として考えられます。
「小円筋・大円筋・棘下筋」というのは、肩甲骨と腕をつないでいる部分の筋肉です。
これらの筋肉が硬いと、腕が引っ張られてしまうことを覚えておきましょう。
<60度〜120度>
続いて60度を超える動作に入ると「肩甲胸郭関節」が動き始めます。
見た目の腕が”15度”上がるとき(60度→75度など)体の内部では
- 肩の付け根(肩甲上腕関節)が”10度”
- 肩甲骨(肩甲胸郭関節)が”5度”
動いています。
この「肩の付け根」と「肩甲骨」が常に「2:1」で動くことを「肩甲上腕リズム」といいます。
120度までに働く主な筋肉は
- 僧帽筋
- 三角筋
です。
120度まで腕が上がってこない場合は、これらの筋肉の収縮不全に加えて「広背筋」や「前鋸筋」といった筋肉のこわばりも予想されます。
90度は通り過ぎるけれども、バンザイには至らない…という人は、これらの筋肉をよくストレッチしていきましょう。
<120度〜180度>
120度以降も「肩甲上腕リズム」は継続されていきます。
- 肩の付け根(肩甲上腕関節)が”120度”
- 肩甲骨(肩甲胸郭関節)が”60度”
までスムーズに動くと、完全なバンザイ姿勢をとることができるようになります。
しかしながら、
- 僧帽筋などの”主動筋”がコリによって収縮しにくくなっていたり
- 広背筋や前鋸筋といった”拮抗筋”が伸びづらい状況になっていたり
すると、背中を反らせる「背骨の動き」が出てくる場合があります。
きちんとバンザイ動作ができているかどうかを確認する場合は”壁に背中をあてて立つ”など、背中が反らない状態をとるようにしましょう。
まとめ
バンザイ動作に関わる部位は
- 鎖骨
- 上腕骨
- 肩甲骨
の周辺部位です。
角度に合わせて働く部位も変化するため、まずはきちんと現状を把握することから始めてみましょう。
では今日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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