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筋トレの原理の1つに「過負荷の原理」というものがあります。
これは”筋肉を大きく(強く)したいのであれば適切な負荷をかけましょう”という考え方です(詳細はこちら→【筋トレの原理】)。
しかし、どのタイミングでどのくらいの重さをかければいいのか…がよくわからない方も多いと思います。
今日は「負荷の重さの決め方」についてまとめていきたいと思います。
負荷の設定方法
まずは土台となる負荷の初期設定から考えていきましょう。
”どのくらいの重さを扱うか”は、”どのような能力を高めたいか”という目的に基づいて決められます。
目的には大きく分けて、
- 筋持久力:長く運動を続けたい!
- 筋肥大:筋肉を大きくしたい!
- 筋力:発揮できる力を高めたい!
- 筋パワー:スピードを向上させたい!
の4種類があります。
目的が決定したら、続いて種目ごとの「1RM」を測定していきます。
「目的」とそれぞれの種目の「1RM」がわかったら、これを紐付けていきます。
- 筋持久力:1RMの70%以下×12回×3セット
- 筋肥大:1RMの70~85%×8回×3セット
- 筋力:1RMの85%以上×3回×3セット
- 筋パワー:クイックリフト1RMの50%×3回×3セット
というのが基本的な目安になります。
<負荷設定の具体例>
では例として「夏に向けてかっこいい体を作りたいんだ!」と思っているAさんがいるとしましょう。
海辺を水着で闊歩するために大事なのは、やはり”上半身のシルエット”です。
そこでトレーニングの目的を「胸筋周りの”筋肥大”」と設定したとします。
早速”べンチプレス”の「1RMテスト」を実施したところ、”60kg”がギリギリで持ち上がるという結果になりました。
筋肥大は『1RMの70~85%×8回×3セット』が基本となるので、Aさんの場合は”42kg~51kg”の間(60kg×0.7=42kg、60kg×0.85=51kg)が初期の設定重量になります。
まずはキリよく「45kg×8回×3セット」というトレーニング内容がベストかと思います。
負荷の漸進性
続いては”漸進性(ぜんしんせい)”と呼ばれる負荷の高め方についても見ていきましょう。
トレーニングを続けていくと、少しずつ体は適応し、相対的な負荷強度が下がってきます。
ここで負荷を高めていくわけですが、このタイミングの見極め方の1つに「2-for-2 ルール」というものがあります。
<2-for-2 ルールとは?>
「2-for-2 ルール」というのは、
- 2回のトレーニングの“最終セット”で、
- 目標より“2回”以上多く反復できた時に、
- 次回のトレーニングの全セットにおいて負荷を増加させる
という考え方です。
先ほどのAさんの例で考えてみましょう。
Aさんは月曜日と木曜日の週に2回、ジムでトレーニングをしています。
トレーニング内容は胸筋を鍛えるための「ベンチプレス」を「45kg×8回×3セット」で実施しています。
トレーニング開始から2ヶ月ほど経った時、45kgが軽く感じられるようになってきました。
そこでできるところまで反復してみると”10回”持ち上げることができました。
「2-for-2 ルール」にあてはめると、
- 月曜日の3セット目(最終セット)で10回
- 木曜日の3セット目(最終セット)で10回
を連続でクリアすることができたら、次の月曜日のトレーニングから負荷強度を増加させることになります。
今は「筋肥大」を狙っているので、回数は増やさず負荷を重くするほうが効果的ですね。
この時、負荷強度の”増加幅”にも注意が必要です。
大幅に負荷を増加させてしまうとフォームが乱れ、怪我にもつながりやすくなります。
初心者の目安は、
- 上半身=+2.5kg程度
- 下半身=+5kg程度
中級者以上であれば、
- 上半身=+5kg程度(相対負荷が+2.5~5%)
- 下半身=+10kg程度(相対負荷が+5~10%)
が目安になります。
(*中級者以上は扱っている重さが大きいので、重量の割合(%)で増加幅を決めるのが一般的です)
Aさんの場合は、まだトレーニングを始めて2ヶ月程度ですので”+2.5kg”を増加幅に設定します。
したがって、次の月曜日から「47.5kg×8回×3セット」を行い、一定期間ごとに同じ要領で負荷を大きくしていきます。
まとめ
トレーニングの負荷設定は、意外と奥が深くて難しいです。
自己流でやっていて今ひとつ成果が出ないのは、”強度設定がずれている”場合が多いです。
成果を出したい人は思い切って、パーソナルトレーナーなどをつけてみてもいいかもしれません。
ぜひ効果的なトレーニングを積んでいきましょう。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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