【伸ばす時間】結局のところ、ストレッチは何秒くらいキープすべき!?

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ハテナちゃん
ストレッチ中に「伸ばす時間」って、どのくらいが適切なんですか?

「長ければ長い方がいい」「いや、15秒程度でいい」「いやいや、60秒程度は欲しい」

テレビや雑誌、ネットなどを見ていると、いろいろな説明をする専門家がいます。

結局のところ、何が正しいの…!?となってしまっているのが現実です。

今日はストレッチにおいて重要な「伸ばす時間」について考えてみたいと思います。



0秒・15秒・30秒・60秒?

まずはNcNairら(2000)が実施した「足関節へのスタティックストレッチの効果」について見ていきましょう。

Tomy
「スタティックストレッチ」というのは、静的ストレッチのこと。ゆっくりじわーっと伸ばすストレッチです。

この実験では健康な成人を

  1. 15秒×4セット
  2. 30秒×2セット
  3. 60秒×1セット

の3つのグループに分けて、ストレッチによる筋肉の変化を調べています。

3つのグループとも「総ストレッチ時間」は同じです。

この実験からは

  • 「筋肉の粘弾性抵抗」が、開始後”15秒”で減少したこと
  • 「腱の抵抗」が、開始後”20秒”で減少したこと

の2点が確認されました(NcNairら(2000))。

このことからスタティックストレッチで筋肉を緩めるためには、「最低でも15秒以上のキープが必要」であることがわかりました。

ハテナちゃん
なるほど。じゃあ伸ばす時間は長ければ長いほどいいんですか?
Tomy
実はそうでもないんです。

 

長ければいいってものでもない!?

こちらはCrazyとSexana(1991)による「ふくらはぎに対する1日1回のスタティックストレッチの効果」についての実験です。

ここでは健康な被験者に対し、6ヶ月もの長期にわたって毎日ストレッチを実施しています。

被験者らは

  1. 30秒グループ
  2. 120秒グループ
  3. 300秒グループ

の3つのグループに分けられています。

③が最も変化するように思われますが…

可動域向上の平均は各グループとも「2〜3度」で、グループ間による有意な差は見られませんでした(CrazyとSexana(1991))。

Tomy
筋肉の変化は、ストレッチ時間の長さに比例するわけではないんですね。

つまり、スタティックストレッチは

  • 最低でも15〜20秒以上
  • 60秒以上になると、時間を増やしても大きな変化は生まれない

と考えられています。

ただ、ストレッチ効果は個人差(年齢・柔軟性・運動歴など)があるので一概には断定できません。

「気持ち良さ」を感じながら、無理せずに取り組んでいきましょう。

 

何セット行うのがより効果的?

ハテナちゃん
ちなみに…15秒のストレッチを何セット行えばいいんですか?

スタティックストレッチによる筋肉ー腱の変化を調べた実験(Taylorら(1990))によると、

  • 筋肉ー腱における塑弾性変化の75%は、最初の「4セット目」までで起こる

ということが報告されています。

Tomy
塑弾性というのは、伸ばされた後に残る柔らかさ(変化)のことですね!

この実験では、5セット目以降の筋肉の変化がほぼ”横ばい”となりました。

これは、セット数の増加が筋肉の変化と比例しないことを意味しています。

Tomy
10セット、20セット…とセット数を増やしても、効果は右肩上がりにはならないんですね。

ぜひ「15秒キープ」×「4セット」のストレッチ習慣を始めてみましょう。

 

まとめ

スタティックストレッチの伸ばす時間に関しては、いろいろな説があります。

またストレッチを行うタイミング(例えばウォーミングアップなどの”運動直前期”)によっても、やり方や注意点は異なってきます。

しかし、基本となるのは「15秒キープ」×「4セット」です。

ぜひストレッチを行う際の参考にしてください。

ではでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>