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背中の筋肉は、背骨を立たせる働きがあるために非常に疲れやすくなっていますが、セルフケアの難所でもあります。
今日は「背中の筋肉(脊柱起立筋)の効果的なほぐし方」について見ていきたいと思います。
背中の筋肉とは?
ではまず背中の構造から見ていきましょう。
私たち人間は2本の足で「直立二足歩行」を行う動物のため、背骨を地面に対して”垂直に立てる”必要があります。
およそ5kgにもおよぶ頭部をバランス良く支え、活動していくためには、背骨を支える強い筋肉が必要です。
その役割を担っているのが「背骨(脊柱)を立てる筋肉」、その名も「脊柱起立筋」です。
(Therapist Circleより)
姿勢(背骨の角度)を決める重要な筋肉ですが、前述したようにセルフケアやストレッチが非常に難しいのが特徴です。
そんな筋肉をどうやってケアしていくか、それが今回のテーマです。
筋肉の前後を見極める
「ケアをしにくい・ストレッチをかけにくい箇所」に対しては基本原則として
- 「同じ深さ」に存在する
- 「前後」の筋肉
に注目することが大切です。
その中でも特に注目すべきは、首の付け根にある「後頭下筋群」です。
<後頭下筋群とは!?>
「後頭下筋群(:こうとうかきんぐん)」というのは聞き慣れない名前かもしれません。
これは「首の付け根(頭のキワ)」に存在している筋肉です。
(tanaakk.netより)
この筋肉群は、背面の筋肉(脊柱起立筋〜ハムストリングス〜腓腹筋〜)の機能的中心です。
大きな特徴は、非常に多くの「伸張受容器」が存在していることです。
そもそも、筋肉の内部には「筋紡錘(:きんぼうすい)」と呼ばれる”センサー”が内蔵されています。
「大臀筋」というお尻の筋肉には「筋線維1gあたり約0.7個」のセンサーが内蔵されていますが、
この「後頭下筋群」には「筋線維1gあたり約36個」ものセンサーが内蔵されています。
後頭下筋が「伸び・緊張」を感じると、脳は背中の筋肉(棘筋:脊柱起立筋の一番背骨よりの筋肉)に対して
「脊柱全体のバランスをすぐに整えよ!」という指令を送ります。
それによって背中全体が緊張してしまうわけです。
「アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線」の中には以下のような記載があります。
「(中略)…特に頸部の使い方によって残りの背部筋系の緊張パターンが決まる。これは、治療の中で毎日見る多くの姿勢パターンにかかわってくる。すなわち、頸部をゆるめることは、肩甲骨や背下部、さらには股関節に及ぶ頑固な問題に対処する鍵となる。」
同書(医学書院):p97
ポイントは「頸部をゆるめることは、肩甲骨や背下部、さらには股関節に及ぶ頑固な問題に対処する鍵となる…」です。
ぜひ背中がつらいときには、入念に「首の付け根」をほぐしてみてください。
ちなみに、この「後頭下筋群」は眼球の動きにも関連しているため、眼精疲労を感じる方にもオススメです。
まとめ
私たちは体の一部が気になると、その箇所を集中してケアしがちです。
しかし一歩離れて全体を見てみると、そのつらさやだるさの根本的な原因は違う場所にある可能性があります。
ケアのしにくい箇所、何度ケアをしても全く改善されない箇所に対しては、
- 「同じ深さ」に存在する
- 「前後」の筋肉
をアプローチしてみてください。
ではでは今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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