【腰痛と呼吸のつながり】大きな声を出し続けていると「腰」がつらくなるのはなぜ!?

  • 一日中立ちっぱなしの「学校の先生」
  • 長時間歌の練習をしている「歌手」

こういった職業の方に共通して見られる体の不調が「腰痛」です。

ハテナちゃん
立ちっぱなしが原因ですか?それとも他にも原因があるんですか?

もちろん、立っている時間が長いことによる疲労の影響も考えられますが、原因はそれだけではありません。

実は「呼吸」「腰の筋肉」には連動性があることがわかっています。

Tomy
今日は「腰痛と呼吸のつながり」について学んでいきましょう。



呼吸の種類

ハテナちゃん
呼吸ってどんな仕組みなんですか??

私たちの呼吸には大きく分けて

  • 「胸式」呼吸
  • 「腹式」呼吸

の2種類があります。

”胸式”呼吸は「首まわり」「肋骨まわり」の筋肉を使って”小さく・素早く”肺を膨らませ、

”腹式”呼吸は「横隔膜」を使って”大きく・ゆっくり”肺を膨らませます。

Tomy
大きな声を出したり、長時間話をしたり、歌を唄ったりする際は基本的に「腹式呼吸」です。

原動力になっているのは「横隔膜」です。

(引用:Therapist Circleより)

腹式呼吸の原動力になっているこの「横隔膜」は、筋筋膜の連動によってすぐ下の「腰方形筋」という腰の筋肉とつながっています。

以下でもう少し詳しく見ていきましょう。

 

「横隔膜」と「腰筋」のつながり

ハテナちゃん
横隔膜と腰方形筋…?つながっている…??

まず下の写真をご覧ください。

(引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線:P206)

こちらは体の内部(深部)の筋筋膜のつながりを表しています。

Tomy
一番上にあるのが「舌」で、一番下が「長母趾屈筋(足の筋肉)になっていますね。

体の中を通る筋肉はこのように上から下までつながっています。

特に見ていただきたいのはこちらです。

(同上:中央部拡大)

  1. 横隔膜
  2. 腰方形筋
  3. 大腰筋+腸骨筋(腸腰筋)

この3つの筋肉が「腰痛と呼吸のつながり」を示しています。

ハテナちゃん
へぇ!3つが縦につながっているんですね!
Tomy
そうなんです。同じ”深さ”に存在する筋肉は上下で連動性があります。

こちらが筋肉のつながりのイメージです。

(引用:Daily Bandha Japan より)

 

横隔膜の動き(=呼吸の深さ・声量の大きさ)が激しくなるほど、その影響が腰の筋肉へと伝わります。

一日中話しっぱなしだった日の夕方や、カラオケでがんがん歌った翌日に腰がだるくなるのは「横隔膜〜腰筋」のつながりが原因となっている可能性が考えられます。

 

ケアの方法

ハテナちゃん
ケアはどうやって行えばいいんですか?

先ほどのイラストをもう一度見ていきます。

(同上)

ケアの際にカギを握るのは「横隔膜」「腰方形筋」のすぐ下に来ている③「大腰筋・腸骨筋」です。

Tomy
「大腰筋・腸骨筋」は合わせて「腸腰筋」とも呼ばれます。

(引用:Therapist Circleより<作成者の許可済み>)

 

腰の筋肉が「横隔膜」の影響を受けるということは、すぐ下側の「腸腰筋」の影響も同様に受けるということです。

したがって、腰のケアには「腸腰筋周り」をしっかりとストレッチすることが大切です。

横隔膜のストレッチは難しいですが、腸腰筋のストレッチは比較的簡単です。

ポイントは

  • 骨盤の後傾位(背中が丸くなる動き)
  • 股関節の伸展(足を後方へ引く動き)

この2つの動きの合体です。

Tomy
こんなイメージです。

腰のだるさを感じる時は、ぜひ「腸腰筋」のストレッチを実践してみてください。

 

まとめ

体のケアをする際に大切なのは「つらくなっている箇所だけを見ない」ことです。

”前後・上下”のつながり、”深さ”のつながりも踏まえて全身のケアをしていきましょう。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>