【食後のストレッチ】食後すぐにストレッチをしてはいけない理由とは!?

【ページコンテンツ:気になる箇所へのジャンプも可】

ハテナちゃん
食後すぐにストレッチをするのはやめたほうがいい、という話を聞いたことがあるんですが…それってどうしてですか?

ストレッチに限らず、運動や入浴なども食後すぐに行うのはNGです。

この理由は何でしょうか。

体が重いから…?内臓に負担がかかるから…?吐き気を催してしまうから…?

今日はこのことについてまとめてみようと思います。



 食後すぐ、がダメな理由

「食後NG項目」に含まれる運動・入浴・ストレッチに共通していることは「全身の血流が促進される行為」であるということです。

ハテナちゃん
「血流が促進される行為」、言葉を変えると「体温が上がる行為」ですね。

食後すぐの体の状態は、食べ物の「消化・吸収」のために、胃や小腸・肝臓といった消化器官に大量の血液を集めています。

しかし、このタイミングでストレッチ等をしてしまうと、本来消化吸収のために必要な血液が全身の筋肉へと”分散”してしまいます。

その結果、消化吸収に必要な血液量を確保できなくなり、消化不良に陥ってしまいます。

そのため、食後30分は安静を保つことが大切だと言われています。

 

 血液配分という考え方

そもそも人間の体内を流れる血液の量は、およそ「体重の7〜8%」です(体重65kgの成人男性であれば5Lほど)。

体はどこに血液を多く配分するかによって、機能を変化させています。

たとえば安静時には

  • 脳=13%
  • 心臓=4%
  • 肝臓、胃腸=24%
  • 腎臓=19%
  • 筋肉=21%
  • 皮膚=9%

の血液が各臓器に配分されています(引用:「運動生理学」p178)

この血液配分は、生活の時間帯や運動強度によって大きく変化してきます。

「安静時」→「軽い運動(入浴)時」→「非常に高い運動強度時」を比較してみると

  1. 脳=「13%」→「8%」→「3%」(常に約750mlで固定)
  2. 心臓=「4%」→「4%」→「4%」(常に全血流量の4%)
  3. 肝臓、胃腸=「24%」→「12%」→「1%」
  4. 腎臓=「19%」→「10%」→「1%」
  5. 筋肉=「21%」→「47%」→「88%」
  6. 皮膚=「9%」→「15%」→「2%」

に変化するとされています(引用:「運動生理学」p178)

Tomy
安静時に5Lだった血液量は、最大運動時には約4〜5倍になります。

これは量そのものが増えたのではなく、血流速度が上がることで単位時間当たりに流れる量が増加したということです。

軽い運動や入浴をすると、肝臓・胃腸・腎臓といった「内臓系」に流れていた血液量が減り、「筋肉」「皮膚」へ流入する血液量が増えていることがわかります。

運動の強度が上がっていくと、全身の血液の8〜9割が筋肉に奪われていきます。

ハテナちゃん
この状態がまさに消化吸収にとって不適切な状態ということですね。

こういった状況を作らないためにも、食後すぐのストレッチは控えるようにしておきましょう。

 

 まとめ

食後すぐにストレッチをしてはいけない理由は、消化器系に血液が多く集まっているからです。

この血液を全身に”分散”させないためにも、食後30分程度は安静にしておきましょう。

ぜひちょっとした豆知識としてぜひ覚えておいてください。

では今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

【シェア・ブックマークも忘れずに】

この記事の他にも「体のケア」に関するお役立ち情報を多数掲載しています。

更新情報等のお知らせはこちらから↓
友だち追加

「また後で見に来よう!」で見失わないように、シェア・ブックマークボタンをぜひご活用ください。

 
このエントリーをはてなブックマークに追加

では改めまして…いつもありがとうございます。



<オススメ本の紹介>

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>