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前回のブログでは“基礎体力の平均値”についてまとめてみました(詳細はこちら→【体力の目安①(基礎体力編)】)。
今回は、柔軟性や心肺機能などの「運動体力」について紹介していこうと思います。
運動体力の平均
運動体力は、その名の通り”運動”を通して算出されます。
学生時代に行った「体力テスト」がまさにこれにあたります。
大人になると測定する機会はまず失われますが、目安を知っておくことは大切です。
今日は
- 柔軟性
- 筋力
- 持久力
について見ていきましょう。
①柔軟性
柔軟性は”体の柔らかさ”を表す指標です。
これは特定の関節がどの程度大きく動くか(関節可動域)によって測られます。
柔軟性には特異性があり、1つのテストで全身の柔軟性を確認することはできません。
柔軟性テストでは多くの場合「前屈動作」を測定していきます。
これを「長座体前屈(シット&リーチテスト)」といいます。
(引用:www.health-net.or.jpより)
<柔軟性の目安>
目安となるのは「30~39歳」の「男性」で
- 平均を大きく上回る=38cm以上
- 平均以上=33~37cm
- 平均=28~32cm
- 平均以下=23~27cm
- 平均を大きく下回る=22cm以下
です(CSEP 2003[11]より)。
女性のほうが柔軟性は高い傾向にあるので、上記の数字に「+3cm」したものが目安値となります。
②筋力
筋力というのは、筋肉が力を発揮できる最大値のことです。
最大筋力は「1RM」とも呼ばれます(*詳細はこちら→【1RMの測定方法】)。
この数値は、体重との相対比によって求められます。
体重が70kgで、1RMが70kgの場合は「1」となります。
<上半身の筋力の目安>
上半身は「ベンチプレス」によって測定されます。
(引用:筋トレぴろっきーより)
上半身の筋力の目安は(30~39歳の男性の場合)、
- 平均を大きく上回る=1.24
- 平均以上=1.04
- 平均=0.93
- 平均以下=0.83
- 平均を大きく下回る=0.71
です。
女性の場合(同じく30~39歳)は
- 平均を大きく上回る=0.49
- 平均以上=0.42
- 平均=0.38
- 平均以下=0.34
- 平均を大きく下回る=0.27
となっています(Heyward 2010[19]より)。
男性の場合は自体重の”90%”を持ち上げられるのが平均値であり、”120%”を超えると強い部類に入ります。
<下半身の筋力の目安>
下半身は「レッグプレス」によって測定されます。
(引用:アマゾンより)
筋力の目安は(30~39歳の男性の場合)、
- 平均を大きく上回る=2.07
- 平均以上=1.85
- 平均=1.71
- 平均以下=1.59
- 平均を大きく下回る=1.43
です。
女性の場合(同じく30~39歳)は
- 平均を大きく上回る=1.73
- 平均以上=1.47
- 平均=1.26
- 平均以下=1.16
- 平均を大きく下回る=0.94
となっています(Heyward 2010[19]より)。
男性であれば、自分の体重の”170%”くらいは持ち上げたいところです。
皆さんは今、どのくらいの重さを持ち上げられるでしょうか?
③持久力
持久力というのは「心肺機能」とも呼ばれ、運動を長く続ける力です。
この指標は「最大酸素摂取量(Vo2max)」を用います。
これは1分間でどのくらい多くの酸素を摂取できるか(「ml/kg/min」)を表しています。
最大酸素摂取量は専門的な機器を使用しなくても測定できます。
最も簡単な測定は「12分間走」です。
これはシンプルに12分間の中でどれだけの距離を走れたかを測定します。
ここでは走れた距離を「m」で換算し、以下の式に当てはめます。
「最大酸素摂取量=(0.0268×距離(m))ー11.3」
例えば、12分間で2km(2000m)を走れたとすると「(0.0268×2000)-11.3=42.3」となります。
<持久力の目安>
持久力(最大酸素摂取量)の目安は(30~39歳の男性の場合)、
- 平均を大きく上回る=52.5
- 平均以上=46.8
- 平均=42.4
- 平均以下=38.5
- 平均を大きく下回る=33.8
です(単位はml/kg/min)。
女性の場合(同じく30~39歳)は
- 平均を大きく上回る=44.7
- 平均以上=38.8
- 平均=35.2
- 平均以下=32.3
- 平均を大きく下回る=27.4
となっています(ACSM 2010[2]より)。
もっとわかりやすく距離で換算すれば、男性は1kmを”6分ペース”、女性は”7分ペース”程度が目安となります。
ぜひ目安として覚えておきましょう。
まとめ
大人になると、自分の体力を測る機会はなかなかありません。
しかし、今回紹介した「柔軟性」「筋力」「持久力」というのは、健康を維持する上でとても大切な指標です。
ぜひ自分自身の体力に興味を持ち、機会を作って測定してみてください。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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