【関節可動域の大切さ】「体を柔らかくする」うえでの注意点

ハテナちゃん
体ってどこまで柔らかくするのが正解なんですか?

ストレッチを継続していくと、少しずつ体の柔軟性が向上していきます。

柔らかい体を手に入れることは、快適な日常生活を送る上で大切なことです。

しかしながら「柔らかさの基準」を心得ておかないと、怪我のリスクにもつながりかねません。

今回は「体を柔らかくするうえでの注意点」についてまとめていこうと思います。

 

誰もが皆「ベターっと開脚」はしなくていい

2016年「開脚ブーム」が起こりました。

体の柔軟性がひとつのステータスとして認識され、テレビや雑誌はもちろん、ジムやスタジオでも「体の柔らかさ」に焦点を当てた特集がたくさん組まれていました。

最近はやや下火になりましたが「体が柔らかい=スゴイ」という潜在的な思い込みは、今でも残っているように感じます。

ハテナちゃん
すごいブームでしたもんね!

そもそも「開脚」という行為自体は、人間の機能上不可能なことではありません。

使っていないから」→「できない」のであって

使っていけば」→「できる」ようになる

のは必然です。

しかしながら「柔らかさを追求する」というのは、言葉を変えると「不安定さが増していく」ということでもあります。

関節周りを過度に動かしていく際には、関節周りを鍛えていくことも大切になります。

Tomy
動かしすぎてしまうと、脱臼やケガにつながりやすくなるので注意が必要ですね。

 

体はどこまで柔らかくする?

ハテナちゃん
では改めて。。体ってどこまで柔らかくすればいいんですか?

体の柔らかさの基準になるのは「関節可動域」です。

人間の体には「本来だったらこのくらいまで動きますよ」という指標があります(定義についてはこちら)。

まずは現状の柔軟性を測定し、どの程度のギャップがあるかを調べてみましょう。

Tomy
過度に柔らかさにこだわる必要はないんですね!

例えば、開脚動作は「股関節の外転」と呼ばれる動きで構成されています。

“ベターっと”の考え方では、限りなく外転可動域を180度(左右それぞれ90度)に近づけていきますが、本来の外転可動域は90度(左右それぞれ45度)です。

足を開き、なおかつ骨盤を立てて座ることができれば、もう十分。

あとは筋肉の柔軟性を上げて、血行が促進されやすい状態を作れればgoodです。

「柔らかさ」に捉われすぎないように、きちんと関節可動域を覚えておきましょう。

 

ストレッチをする上での注意点

それらを踏まえ、ストレッチ中の注意点(どこまで動かすか)は以下の2つです。

  1. 伸び感
  2. 関節可動域

ストレッチ中は常にこの①②を意識することが大切です。

まずは動作姿勢をとってみて「痛みがないかどうか」を確認しながら伸ばしていきましょう。

痛みは体を守る1種のシグナルですから、我慢したり強調したりしてはいけません。

Tomy
痛みが出る“一歩手前”でキープすることが大切ですね!

また体が柔らかい人は、どこまでも伸ばせる気がして過度なストレッチに陥ってしまうことがあります。

その際は「関節可動域」を基準にし、動きを止めておきます。

柔らかすぎる部位に関しては、関節がゆるくなっているケースも考えられますから、きちんと筋肉量をつけるトレーニングを行うことも大切です。

 

まとめ

「体を柔らかくする」というのは、健康において大切なことです。

しかしながら「関節可動域」を大幅に超えた動きはNGです。

ストレッチの際は「伸び感」「関節可動域」を常に頭に入れながら実施してみましょう。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>