【柔らかさとゆるさの違い】ストレッチでは「どこまで」伸ばせばいいの!?

ハテナちゃん
体って、柔らかければ柔らかいほどいいものなんですか…?

「体を柔らかくする・柔軟性を高める」というのは、健康で快適な日々を送るためには重要な要素です。

体が柔らかくなればそれだけ「血液の流れ」も良好になり、疲労の抜けも早くなります。

しかし、柔らかければ柔らかいほどいいのか…というと「?」となります。

Tomy
今日は「柔らかさとゆるさの違い」についてまとめていこうと思います。



関節の可動域

そもそも「体の柔らかさ」は、大きく分けて2種類あります。

それが

  1. 「触った時」”弾力”としての柔らかさ
  2. 「伸ばした時」”弾性”としての柔らかさ

です。

この両者には一部相関する部分もありますが「イコール」ではありません。

Tomy
「触った時の筋肉が”プニプニ”していれば、開脚がベターっとできる」なんてことありえませんよね!?

 

一般的な「体の柔らかさ」は、「”弾性”としての柔らかさ」を見ています。

つまり、体が柔らかいかどうかは

  • 「筋肉がどのくらい伸びることができるか」
  • →「関節がどのくらい動くか」
  • →「関節可動域の大小」

で測られます。

ハテナちゃん
なるほど!

関節の動きが大きいほど、体が柔らかいってことですね!

 

【関節可動域とは?】

そもそも人間の体の関節には、本来生まれ持った「可動域」が存在しています。

例えば

  • 手首の屈曲=90度
  • 肘の屈曲=145度
  • 股関節の屈曲=125度
  • 膝の屈曲=130度

というように、体の構造に基づいて「可動域」が規定されています。

Tomy
骨格や筋肉のつきかたで多少の誤差はあるものの、基本的には共通しています。

(引用:大井本通り鍼灸整骨院より)

ストレッチでは”伸び感”を得るために「可動域+α」まで関節を動かしていく必要があります。

90度曲がる手首の関節に対して、45度曲げたとしてもストレッチ効果は現れません。

以下でもう少し詳しく見ていきましょう。

 

ストレッチではどこまで伸ばせばいい??

「体の柔らかさ」を以下の3パターンに分けてみましょう。

  1. 硬い”
  2. 柔らかい”
  3. ゆるい”

 

<①”硬い”>

「関節が硬い」というのは、適正な可動域の”途中”で動きが止まってしまう状態です。

Tomy
本来であれば「125°」動くはずの関節が、60°までしか動かない…それが体の硬さです。

この場合は、ストレッチをかけることで痛みを伴う場合があります。

「+α」の角度は”大きな痛みが出ないところまで”です。

痛みは体からの危険信号でもあるので、無理をしすぎないよう気をつけましょう。

 

<②”柔らかい”>

「関節が柔らかい」というのは、適正な可動域”全体”までしっかりと動く状態です。

Tomy
前述した関節可動域通りに関節が動く、ってことですね!

この場合の「+α」の目安は、適切な関節可動域の10〜15°程度です。

反動をつけず、動きをコントロールすることが大切です。

 

<③”ゆるい”>

「関節がゆるい」というのは、適正な可動域を”大幅に”超えてしまう状態です。

Tomy
こんな動きができたら…ストレッチにならないですね。。

(引用:らばQより)

この場合は脱臼等のリスクもあるので、ストレッチの際には注意が必要です。

「代償動作」をきっちりコントロールできているのに”適正な関節可動域+30〜40度以上”動いてしまう場合は、もはやストレッチは不適切です。

Tomy
これを「ハイパーモビリティー」ともいいます。

ストレッチは諦め、コンプレッションケア(マッサージなどの圧を加えるもの)に切り替えたほうが無難かと思います。

 

柔らかければいいってものでもない!?

体を柔らかくすることは大切ですが、「③の状態」がゴールなのかというとそういうわけでありません。

大切なのは「柔らかさ」です。

Tomy
③の状態は「柔らかい状態」ではなく「ゆるい状態」です。

「適正な可動域+30〜40度以上」大幅に動いてしまう場合は、筋肉だけではなく靭帯等も”ゆるんでしまっている可能性”があります。

そのような場合はエクササイズトレーニング等で筋力を高め、逆に「関節の安定性」を獲得することのほうが大切です。

Tomy
ただ、基本的に③の状態は

  • 女性ホルモン(リラキシン=靭帯の緩和)の影響
  • 筋量の大幅な減少

などが要因になっており、日常的なストレッチだけで③になることはほぼありえません。

 

目指すべきはの状態です。

「体を柔らかくすること=正常な関節可動域まで動かせるようになること」

を目標にコツコツと頑張っていきましょう。

 

まとめ

体を柔らかくすることは、健康においてとても大切です。

しかし「柔らかさとゆるさは違うということ」をぜひ理解しておいてください。

ではでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

【シェア・ブックマークも忘れずに】

この記事の他にも「体のケア」に関するお役立ち情報を多数掲載しています。

「また後で見に来よう!」で見失わないように、シェア・ブックマークボタンをぜひご活用ください。

 

 
このエントリーをはてなブックマークに追加

では改めまして…いつもありがとうございます。



<オススメ本の紹介>

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>