【筋肉の弾性と可塑性】ストレッチにおいて「伸ばしすぎ」と「伸ばさなすぎ」がダメな理由とは?

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ハテナちゃん
ストレッチを行う上で知っておくべき”筋肉の性質”ってありますか?

ストレッチを行う上では

  • 弾性:だんせい
  • 可塑性:かそせい

という2つの筋肉の性質を理解しておくことが大切です。

今日はこの性質についてまとめていこうと思います。

 

弾性と可塑性

「弾性:だんせい」というのは、伸ばされた後に元の長さまで戻る性質のことをいいます。

これはバネやゴムのイメージです。

(引用:BIGLOBEウェブリブログより)

一方の「可塑性:かそせい」というのは、伸ばされた後にもそのままの長さを保つ性質のことをいいます。

これは低反発の枕やアルファゲルのイメージです。

(引用:アマゾンより)

基本的には

  • 筋肉弾性のみ
  • 靭帯弾性+可塑性

という性質があると考えられています。

 

伸ばしすぎはダメ!

「弾性」「可塑性」の概念が理解できると、ストレッチの幅が広がります。

例えば、”伸ばす時間が極端に長いストレッチ”は体にどのような影響を与えるでしょうか。

ハテナちゃん
ん〜っと、伸ばす時間が長いということは。。?

伸ばす時間が長いということは、

  1. 弾性力を落とす
  2. 可塑的変化を大きくする

ということです。

これは筋腱が”伸びきったままの状態”になってしまう…ということです。

言葉を変えれば、

  • 弾性力が落ちる=発揮する力が小さくなる
  • 可塑的変化が大きい=関節周りがゆるんだままになる

という状態です。

この状態で運動をすれば、うまく力が入らないのは必然です。

ハテナちゃん
だから運動前に長時間のストレッチを行うのはダメなんですね!

 

伸ばさなすぎもダメ!

しかしながら、伸ばす時間が極端に短いストレッチも好ましくありません。

ストレッチをすると、筋腱内では弾性と可塑性が両方作用します。

そしてストレッチを終えて元の姿勢に戻ると、弾性的な変形はすぐに回復するものの、可塑的な変形はある程度残り続けると考えられています。

ハテナちゃん
筋肉はすぐに元に戻るけれど、腱や靭帯は多少伸びたままを維持するということですね。

伸ばす時間が短いと筋肉の弾性作用にしか働きかけることができず、ストレッチ後の”伸びた感覚””ゆるんだイメージ”を感じられません。

過去の研究では、

  • 筋肉の弾性抵抗はストレッチ開始後”15秒”で低下
  • 腱の可塑的抵抗力はストレッチ開始後”20秒”で低下

したことが明らかになっています(NcNairsら(2000))。

Tomy
もちろん個人差はありますが、伸び感を感じるためには最低でも”15〜20秒程度”は伸ばし続けることが大切なんですね!

体が持つ原理を理解しておけば、些細なネット情報にも振り回されなくなります。

ぜひ覚えておきましょう。

 

まとめ

ストレッチを行う上では「弾性」「可塑性」をきちんと理解しておくことが大切です。

  • 筋肉弾性のみ
  • 靭帯弾性+可塑性

したがって、伸ばす時間が短すぎるのも長すぎるのも、ストレッチ効果としては△です。

理想は”15~20秒”のキープであることを覚えておきましょう。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>