【筋膜・腱・靭帯の変化】継続的なストレッチによって筋膜・腱・靭帯はどう変化していくの!?

ハテナちゃん
継続的にストレッチをすると、周りの組織はどのように変化するんですか?

ストレッチによって伸びる部分は、筋肉だけではありません。

筋肉の周りに存在している

  • 「筋膜」
  • 「腱」
  • 「靭帯」

といった結合組織も一緒に伸ばされていきます。

今日は意外と着目されないこれらの「周辺組織の変化」について考えてみたいと思います。



筋膜の変化

まずは「筋膜」からいきましょう。

筋膜というのは、筋肉の周囲に存在し、筋線維を束ねている膜状の組織です。

Tomy
どんな小さな筋肉も、必ず筋膜に覆われています。

images(引用:muscle-guide.infoより)

筋膜には

  • 「筋細胞への血液の供給」
  • 「力の伝達」

という2つの重要な役割があり、強い”粘弾性”を持っています。

粘弾性というのは、その名の通り「粘りのある弾力(バネ)構造」という性質です。

外から力が加わると即時的に変化を起こし、動きに順応することができます。

 

【筋膜の構造】

この筋膜は、細く・硬い「コラーゲン線維」によって構成されています。

通常は格子状(十字状)に配列されており、伸ばされると平行方向に配列が変化します。

Tomy
線維が平行になることで「長さ」が生まれるわけですね!

IMG_2053(引用:関節可動域制限―病態の理解と治療の考え方より)

 

筋膜が「硬い」状態というのは、この配列が上手く変化しない状態ということです。

ハテナちゃん
どうして変化しなくなるんですか??

筋膜への刺激が少なくなると、コラーゲン線維同士が「架橋(クロスリンク)」と呼ばれる”癒着”を起こし始めます。

コラーゲン線維同士がくっついてしまうと、配列変化が起きづらくなり、粘弾性を発揮できません。

Tomy
水分不足などによって線維間が密着していると、そのままくっついてしまうわけですね。

これが筋膜の硬くなる原因です。

 

【継続的にストレッチをしていくと…】

ハテナちゃん
継続的にストレッチをしていくとどうなるんですか?

継続的にストレッチをしていくと

  1. 「コラーゲン線維の配列」が整う
  2. 「膜内の水分バランス」が整う

ことによって筋膜自体の柔軟性が上がってきます。

「ピチピチのシャツ」から「ゆったりとしたシャツ」に着替えると動きやすくなるように、関節可動域なども広がってきます。

継続的なストレッチは、筋膜に対しては効果◎です。

 

腱の変化

次は「腱」について見ていきます。

「腱」というのは、筋肉の末端に存在し、筋肉と骨をつなぐ部分です。

Tomy
骨と筋肉の間、それが「腱」です。

sc_3_muscle(引用:www.kusamado.comより)

腱も筋膜と同じく「コラーゲン線維」によって構成されています。

しかし、筋膜とは違い、最初から長軸方向に対して「平行」に配列されています。

Tomy
配列変化が起きない分、筋膜よりも伸びづらいです。

IMG_2051(引用:同上)

通常の腱の弾性性質は、およそ102%と言われています。

組織温度の上昇によって、わずかに柔軟性が向上することもありますが、腱自体にはほとんど伸張性はありません。

 

【継続的にストレッチをしていくと…】

前述したように腱の伸長率は2%程度にとどまるため、ストレッチをしてもあまり変化は生まれません。

また健康な腱は非常に大きな力を発揮することができ、直径100平方mmのアキレス腱の場合だと「1000kg」の力に耐えることができたという報告もあります。

したがって、ストレッチによって

  • 腱を伸ばす
  • 腱を柔らかくする

というのはとても難しいです。

Tomy
筋肉のパワーをうまく骨に伝えるためには、腱の硬さが重要なのです。

ではストレッチの影響はほとんどないのか、と言われると…そういうわけでもありません。

運動によって最も怪我が起こりやすいのは、硬い腱と柔らかい筋肉のつなぎ目である「筋腱移行部」です。

継続的にストレッチをしていくと、腱に変化はないものの、筋腱移行部の弾力性が高まってきます。

ストレッチは腱を取り巻く環境を整え、怪我を未然に防ぐことにつながるわけです。

 

靭帯の変化

最後は「靭帯」についてです。

靭帯というのは、関節内部に存在し、骨と骨をつなぐ部分です。

Tomy
骨と骨の間、それが「靭帯」です。

images(引用:www.itamino.comより)

靭帯も腱と同じく結合組織ですが、総重量のうち

  • 65%が水分
  • 25%がコラーゲン線維
  • 10%がエラスチン線維

によって構成されています。

「エラスチン線維」というのは、コラーゲン線維を束ねている「弾力のある線維」です。

ハテナちゃん
コラーゲン線維を「タコ糸」だとすると、エラスチン線維は「ゴム紐」のような存在です。

 

また、靭帯の線維配列の特徴は「うねり」です。

Tomy
配列自体は最初から平行ですが、「うねり」がある分だけ伸びることができるんですね。

IMG_2052(引用:同上)

  1. 弾力性のある「エラスチン繊維」を持っている
  2. コラーゲン繊維自体に「うねり」がある

この2点から、靭帯は腱よりも弾力性に富んでいます。

腱の伸長率が102%だったのに対し、靭帯の伸長率は150%ほどと言われています。

 

【継続的にストレッチをしていくと…】

そもそも靭帯というのは、関節の中で動きの方向性や可動域を”制限”している組織です。

したがって、ストレッチによって靭帯が伸びる(靭帯を伸ばす)ことは基本的にありえません。

Tomy
靭帯が「伸びて」しまったら、関節は不安定になってしまいます。

しかし、ストレッチの効果はゼロではありません

前述したように靭帯は、弾力性のあるエラスチンという繊維を持っています。

この繊維は

  • 加齢
  • 運動不足

などによって、徐々に減少してしまう傾向があります。

継続的なストレッチによって関節を大きく動かす習慣を身につけておくと、高齢になっても弾力性のある靭帯構造を保つことができるのです。

 

まとめ

「筋膜」「腱」「靭帯」の構造と変化、ご理解いただけたでしょうか?

ただストレッチによって体が柔らかくなる主な要因はあくまで「筋肉」です。

興味のある方はこちらもぜひ読んでみてください→【継続による効果】ストレッチを継続的に続けていくと、体にはどんな変化が現れるの?

ではでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は 「全ての人が毎日ストレッチする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。同居人(?)”うぱ”とののんびりライフを進行中。 【順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻)卒・日本ストレッチング協会(JSA)会員:協会認定ストレッチインストラクター:CSI】