【性別とストレッチ】女性の方が男性よりも柔軟性が高いのはなぜ?

ハテナちゃん
女性って男性よりも体が柔らかいイメージがあります。それってどうしてですか?

一般的には、女性の方が男性よりも柔軟性が高いといわれています。

これは「関節の構造」「ホルモンの分泌」などが影響を与えています。

今日は「女性のほうが柔軟性が高い理由」について考えてみたいと思います。



 

骨のせい?

男女の体の構造の中で、最も形態が異なるのは「骨盤」です。

女性の骨盤は男性よりも横幅が広く、大きい構造になっています。

Tomy
骨盤底部の「恥骨下角」の大きさが全然違いますね。

(引用:すこやか整体院より)

女性の骨盤は、大腿骨につながる股関節部分も幅広で厚みが少ないため、関節内に”大きな遊び”があります。

これが大きな可動域を生み出し、柔軟性の高さをもたらしています。

ハテナちゃん
前屈や開脚がしやすい、ということですね!

(引用:エイ出版社より)

また、女性によく見られる体の特徴で「肘関節の過伸展」があります。

これは、女性の肘頭突起上部の局面が男性よりも”短い”ことによって起きています。

ハテナちゃん
猿手とも呼ばれ、よく見られる状態です。

(引用:girls-bb.comより)

これらの状態に共通して言えることは、関節の構造によって柔軟性が高く”見えている”ということです。

決して、筋肉が柔らかいわけではありません。

男性であろうと女性であろうと、ストレッチや運動習慣が少なければ筋肉は同様に硬くこわばります。

「見た目の柔軟性の高さ」「実際の筋肉の柔らかさ」がイコールではないことは、ぜひ覚えておきましょう。

 

ホルモンのせい?

女性の体は、ホルモンによる影響も受けています。

女性ホルモンの1つである”リラキシン”には「靭帯を緩ませる作用」があると言われています。

これは妊娠期間に多く分泌され、骨盤内を広げる役割を担っています。

Tomy
骨盤を広げて、赤ちゃんの通り道を確保するってことですね。

ホルモンは血流に乗って全身に行き渡るため、骨盤以外の関節部にも影響を与えてしまいます。

このホルモンによる影響も、体(筋肉)そのものを柔らかくしているわけではありません。

靭帯を緩めるということは、関節を不安定にするということです。

その分、筋肉が力を発揮しなければならないことは言うまでもありません。

ハテナちゃん
一見柔軟性は高く見えますが、”疲れやすさ”は増しているわけですね。

 

柔軟性の高さというカラクリ

一般的には「柔軟性が高い」=「筋肉が柔らかい」=「疲れにくい」というイメージがあります。

しかし、柔軟性の高さは「関節がどの程度動くか」を示す指標に過ぎません。

前述した関節内部の構造やホルモンの影響は、関節をゆるめて不安定にしているだけで、筋肉を柔らかくしているわけではありません。

不安定さは筋肉の保持を必要とし、普通の人よりも疲れやすい一面があります。

ハテナちゃん
ここをきちんと理解しておかないと、無責任な声かけをしてしまいそうですね。

柔軟性の高さ=疲れにくい体、というわけでないことをぜひ覚えておきましょう。

 

まとめ

女性は「関節の構造」「ホルモンの影響」で男性よりも体が柔らかいように見えます。

しかし「見た目の柔軟性の高さ」「実際の筋肉の柔らかさ」はイコールではありません。

体が柔らかく”見える”人も、きちんとケアをしていきましょう。

ではでは今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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ABOUT US
Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>