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継続的にストレッチをしていくと体にはどんな変化が現れるか…これはストレッチをしていく上で非常に重要なテーマです。
今日は体が柔らかくなっていく上での”具体的な変化”についてまとめていこうと思います。
体に起こる4つの変化
毎日ストレッチを行っていくと、次第に筋肉の柔軟性が上がり”関節可動域”が広がってきます。
この時、体の中では以下の4つの変化が起こっていると言われています。
- ”伸張反射”の臨界点が上がる
- ”筋節”が増えて、筋肉自体が長くなる
- ”筋膜”の線維配列が整う
- ”グリコサミノグリカン”が増えて、滑りが良くなる
では1つずつ解説していきましょう。
①”伸張反射”の臨界点が上がる
1つ目は「伸張反射」に関してです。
伸張反射というのは、筋肉が強く伸ばされた時にギュッと縮む”防衛反応”の1つです。
カギを握っているのは「筋紡錘(きんぼうすい)」と呼ばれる”センサー”です。
(引用:LIFE ORDER スポーツ医科学研究所より)
筋紡錘は筋肉に対して並行に存在しているため、筋肉が伸ばされると”一緒に”伸ばされます。
強く伸ばされると、筋肉を断裂や損傷から守るために「縮め!」の合図を発信し、筋肉をギュッと縮ませます。
これが「伸張反射」です。
体がもつ防衛反応の1つですが、ストレッチ時にはなかなか厄介な存在です。
特に筋肉がガチガチに硬い状態だと、それだけ伸張反射も起こりやすくなります。
継続的にストレッチを行なっていくと、筋肉は伸ばされるストレスに対して徐々に”順応”してきます。
すると筋肉が柔らかくなるとともに、伸張反射の臨界点(センサーが働くポイント)が少しずつ高くなっていきます。
それによって伸びる範囲が広がり、安定した可動域を確保しやすくなってきます。
②筋肉自体が長くなる
2つ目は「筋肉の長さ」に関してです。
筋肉を構成している「筋線維」は1つの細胞でたくさんの核を持つ「合胞体」の組織です。
1つの筋線維の周囲には、およそ8〜10個の「サテライト細胞」が備わっています。
(引用:慶應義塾大学病院KOMPAS – Keio Universityより)
この細胞は非常に優秀かつ万能で、外部からの刺激に応じて分裂も増殖も自由自在であると言われています。
継続的にストレッチをしていくと
「筋線維の末端部分にある核」が刺激を受け、周囲の「サテライト細胞」に対して
『いつも引っ張られてるから、いっそのこともう少し長くなっておこうよ』
という指示を出します。
これによって筋線維の末端に”新しい筋節”が追加され、筋長が長くなっていきます。
③”筋膜”の線維配列が整う
3つ目は筋肉を取り巻いている「筋膜」に関してです。
筋肉の周りには”筋膜”と呼ばれる薄い膜が存在しています。
(引用:ストレッチポール公式ブログより)
筋膜の主な構成成分は「コラーゲン」という”線維性”の組織です。
この線維単体では伸びることも縮むこともできませんが、”網目状の構造”を取ることによって伸張性を生み出すことができています。
(引用:関節可動域制限【第2版】沖田実(三輪書店):P101)
継続的なストレッチで筋肉を伸ばしていくと、”線維の配列”が整って伸ばされやすくなってきます。
それによって、伸ばした際の筋膜による”制限”が少なくなり、可動域が広がってきます。
④”グリコサミノグリカン”が増えて、滑りが良くなる
4つ目は「滑りの良さ」に関してです。
皮膚や筋肉、筋膜などの結合組織の間には「グリコサミノグリカン」という物質があります。
これは、水とヒアルロン酸が結合したゲル状の物質です。
(引用:a2-pro.comより)
筋肉に対して”伸びる”刺激を継続的に与えていくと、結合組織間で「グリコサミノグリカン」が生成されます。
それによって結合組織間の”滑り”が良くなり、柔軟性が高まってくると考えられています。
まとめ
コツコツと継続的にストレッチしていくと、”気づいたら”体が柔らかくなっていると思います。
そのとき体の中では
- ”伸張反射”の臨界点が上がる
- ”筋節”が増えて、筋肉自体が長くなる
- ”筋膜”の線維配列が整う
- ”グリコサミノグリカン”が増えて、滑りが良くなる
という4大変化が起こっています。
ぜひ内容をしっかりと理解して、より効果的なストレッチをしてください。
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