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筋肉の変化には、以下のような流れがあります。
- ”筋肉の長さ”が短くなる
- 筋肉のサイズが小さくなり”線維化”する
- 静止張力が上がり”伸張反射”が起きやすくなる
- 血管が”圧迫”され、さらに硬さが増していく
今日は「筋肉が硬くなる仕組み」を少しだけ”専門的”に見ていきたいと思います。
①:筋肉の長さが短くなる
筋肉の長さは、生活環境や運動習慣によってわずかに変化しています。
これは「筋節:きんせつ」と呼ばれる”節”の影響です。
(引用:language-of-flowers.comより)
基本的には、筋肉にかかる”張力”に応じて長さは変化しており、
- 伸ばされる刺激が多い→筋節が増える=長くなる
- 短いまま固定される時間が長い→筋節が減る=短くなる
という傾向にあります。
つまり、運動しない・ストレッチをしない…という毎日が続いてしまうと、気づかぬうちに”筋肉の長さ”が徐々に短くなってしまうわけです。
②:筋肉が線維化する
筋肉の活動量が減ると”筋線維のサイズ”も小さくなっていきます。
この筋肉のボリューム(容積)が減少することを「筋萎縮」ともいいます。
萎縮が起こると、筋線維の間には”すき間”が生じます。
するとそのすき間を埋めるべく、筋周膜や筋内膜といった”筋膜”が分厚くなることが確認されています。
この状態を「骨格筋の線維化」といいます。
線維の柔軟性は乏しいので、線維化が進行すればするほど筋肉の柔軟性は低下してしまいます。
③:伸張反射が起こりやすくなる
- 「筋肉の長さが短くなる」
- 「筋肉が萎縮して線維化する」
この2つが進行すると、単純に”筋肉の大きさ(ボリューム)が足りなくなる”ことがイメージできると思います。
これは筋肉の”静止張力”を上げることにつながります。
静止張力が上がるということは、常に”筋肉が伸ばされた状態になっている”ということです。
これによって「伸張反射:しんちょうはんしゃ」が起こりやすい環境になっていきます。
伸張反射の起こりやすさは、不要な”力み(緊張)”を生じさせます。
力が入ってしまうということは、それだけ筋肉を硬くすることにつながります。
④:血管が圧迫される
筋肉が硬くなれば、筋肉内の血管に対する”圧力”も強くなっていきます。
これによって、局所的な血流の低下(虚血状態)が生まれます。
(引用:ナボリン倶楽部より)
この連結を解除するためには”新しいエネルギー(ATP)”が必要です。
しかし、血流の低下は”新しいエネルギー(ATP)が入ってこない環境”を作り出してしまいます。
すなわち「筋肉を緩ませたい…その一方で、緩ませるために必要なエネルギーが回ってこない」という状態に陥ってしまうわけです。
この”虚血状態”がさらに続くと、発痛物質である「ブラジキニン」等が生成され”痛み”も生じてきます。
痛みは「交感神経」を刺激して、さらなる筋肉の緊張を招いてしまいます。
…まさに”負のスパイラル”。
硬さの連鎖が止まらなくなってしまうのです。
ストレッチにできること
この負のスパイラルを止められるのが「ストレッチ」です。
ストレッチを継続的に行うと
- 筋萎縮を抑制できる
- 血液循環を促進できる
という大きなメリットがあります。
マッサージは「❷血液循環の促進」にはアプローチできても「❶筋萎縮の抑制」にはアプローチできません。
筋肉が硬い人はマッサージに頼りきるのではなく、少しずつストレッチを行っていくことが大切なのです。
まとめ
運動やストレッチをほとんどしないと、
- ”筋肉の長さ”が短くなる
- 筋肉のサイズが小さくなり”線維化”する
- 静止張力が上がり”伸張反射”が起きやすくなる
- 血管が”圧迫”され、さらに硬さが増していく
という”負のスパイラル”が起こってしまいます。
この連鎖を止めるためには「ストレッチ」が有効です。
ぜひ正しい知識を習得して、身体のケアに励みましょう。
ではでは今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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