【筋膜が硬くなる仕組み】”筋膜”はどんな流れで硬くなっていくの??(専門的Ver,)

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ハテナちゃん
筋膜って、どんな仕組みで硬くなっていくんですか?

先日のブログでは”筋肉”が硬くなる仕組みを紹介しました(詳細はこちら→【筋肉が硬くなる仕組み】)。

今日は「筋膜が硬くなる仕組み」について考えていこうと思います。

 

筋膜とは?

「筋膜」というのは、筋肉を包んでいる薄い膜のことです。

(引用:ヨミドクター – 読売新聞より)

主な成分は、

  • 構造を作る硬い線維=”コラーゲン線維”
  • コラーゲン線維をつなぐ弾力性のある線維=”エラスチン線維”

の2種類であり、どちらも共にタンパク質でできています。

筋膜は体の中に数種類あり、

  1. 筋線維を束ねる=「筋内膜:きんないまく」
  2. 筋束を束ねる=「筋周膜:きんしゅうまく」
  3. 骨格筋全体を束ねる=「筋外(上)膜:きんがいまく」
  4. 筋肉と皮下脂肪の間=「深筋膜:しんきんまく」
  5. 皮下脂肪と皮膚の間=「浅筋膜:せんきんまく」

が代表例です。

f3ec239146c0973f1bee3bdeed6475f3(引用:ナースが教える仕事術より)

Tomy
こんなイメージですね。

基本的にストレッチをすると、筋肉よりも”先”に筋膜が伸ばされていきます。

筋膜が硬い状態だと内部の筋肉も伸ばしにくくなるので、ストレッチ効果も半減しがちです。

柔らかい状態を保てるようにケアをしていきましょう。

ハテナちゃん
筋膜の柔軟性って大事なんですね!

 

筋膜が硬くなるメカニズムとは?

では続いて、なぜ筋膜が硬くなってしまうのかを見ていきましょう。

筋膜が硬くなってしまう最大の要因は”不活動”、すなわち”動かさないこと”にあります。

そもそも筋膜には「可塑性:かそせい」があるので、姿勢による影響を大きく受けています。

Tomy
可塑性とは、外部からの影響を”一定期間維持し続ける”性質のことです。「アルファゲル」「低反発枕」をイメージすればいいですね!

(引用:アマゾンより)

伸ばされた状態をキープし続ければ伸びたまま固まり、縮ませた状態をキープし続ければ縮んだまま固まります。

つまり”伸ばしっぱなし”にせよ、”縮みっぱなし”にせよ、不活動状態が続くことで筋膜は固まってしまうわけです。

この時、ポイントとなっている変化は以下の3点です。

  1. コラーゲン線維の”量”が増える。
  2. 動かさないことで”線維の配列”が乱れたままになる。
  3. 線維同士が”癒着”する。

では、そのメカニズムをさらに詳しく見ていきましょう。

 

<①線維の量が増える>

筋膜内には”毛細血管”があり、非常に高密度で張り巡らされています。

不活動状態が長引くと、毛細血管の血流が悪くなり、筋膜内が”低酸素状態”に陥ります。

この状態が長引くと「TGF−β(形質転換成長因子)」という物質が発現されて「線維芽(せんいが)細胞」いう細胞が活性化されていきます。

Tomy
線維芽細胞というのは、これからコラーゲン線維に変化していく”元”となる細胞のことです。

線維芽細胞が活性化されると、筋膜内のコラーゲン線維の”量”が増えてきます。

それにより、筋膜が分厚く密な状態(肥厚化に変化していきます。

これが①段階です。

 

<②線維配列が乱れたままになる>

①により筋膜内が分厚くなったとしても、ストレッチ等で動かしていれば大きな問題にはなりません。

しかし、不活動状態がさらに続いてしまうと、新しく生まれてきたコラーゲン線維が”乱雑に乱れて配列”されてしまいます。

本来コラーゲン線維というのは、伸ばされた方向に対して”平行”に繊維配列が整うことで”伸び”が生まれています。

IMG_2053(引用:関節可動域制限―病態の理解と治療の考え方より)

Tomy
こんなイメージですね。

しかし、配列が乱れて肥厚化した状態では、伸ばされても伸ばされた方向に線維の移動が起こりません。

これが”筋膜の硬さ”につながってしまうわけです。

 

<③線維同士が”癒着”する>

ここからさらに不活動状態が続いていくと、この乱れたコラーゲン線維同士が”癒着”し始めます。

この癒着を”架橋(かきょう)””クロスリンク”とも呼んでいます。

ハテナちゃん
ゴワゴワしたまま、くっついちゃうんですね!

この状態が増えれば増えるほど、線維間の連結は強くなり、伸びにくくなります。

この①→②→③が筋膜が硬くなる一連の流れだと考えられています。

 

筋膜を柔らかくするのは難しい

動かさないことによって分厚くなったコラーゲンが乱れた状態で固まり、癒着を強めてしまったら…

柔らかくするのは至難の技です。

そもそもラットの研究によれば、”筋タンパク質”の半減期(組織の半分が新しく生まれ変わる周期)が”10日程度”なのに対し、”コラーゲン”の半減期は”300日程度”と言われています。

Tomy
変質したコラーゲンを改善するためには、相当な時間がかかるわけですね。。

だからこそ、筋膜は固まらないように”予防”をしていくことが非常に重要です。

予防方法はいたってシンプル、

  1. 体をよく”温める”こと
  2. 変性しないようによく”動かす(伸ばす)”こと

の2つです。

コラーゲン線維を含むタンパク質は”熱を加えると柔らかくなる性質”があるので、体をよく温めた状態で伸ばすとより効果が高まります。

ハテナちゃん
”お風呂あがりのストレッチ”は筋膜の線維配列を整えるうえでも重要なんですね!

 

まとめ

筋膜が硬くなる仕組みは、

  1. コラーゲン線維の”量”が増える。
  2. 動かさないことで”線維の配列”が乱れたままになる。
  3. 線維同士が”癒着”する。

です。

柔軟性を上げていくためには”筋膜ケア”が必要不可欠です。

その際には、

  1. 体をよく”温める”こと
  2. 変性しないように”動かす(伸ばす)”こと

が非常に重要になってきますので、ぜひ意識して取り組んでみてください。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

うぱ
今日もありがとうぱ!

 

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Tomy先生
千葉県出身。 現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。 将来の夢は「全ての人が毎日身体のケアをする文化を創ること」。 ”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。 マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。西新宿にて週末個人サロン「Tomy's room(トミーズルーム)」を運営中。 ◯順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻) ◯日本ストレッチング協会:認定ストレッチインストラクター<JSA-CSI> ◯全米ストレングス&コンディショニング協会<認定パーソナルトレーナー(CPT)&認定SCスペシャリスト(CSCS)>