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一言で”ストレッチ”といっても、ストレッチには様々なやり方・原理が存在しています。
今日は「スタティックストレッチのポイント」についてまとめてみようと思います。
スタティックストレッチとは?
スタティックストレッチというのは、いわゆる”静的ストレッチ”のことです。
ゆっくり息を吐きながら伸ばしていき、伸び感を感じたところでキープする…というストレッチ界の王道手法です。

このスタティックストレッチの歴史は案外浅く、日本では1975年にボブ・アンダーソンが提唱したことで広まったと言われています。
初版の本ですが内容は色あせることなく、今でも十分に活用できる知識が詰め込まれています(画面タップでAmazonリンクにつながります)。
スタティックストレッチの原理
スタティックストレッチは反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばし、痛みを感じない”最大伸張位”で数十秒間キープします。
伸ばされた状態でキープをすると、腱(および筋腱移行部)に含まれる「ゴルジ腱器官」というセンサーが働きます。
(詳細はこちら:【”伸ばしたまま”をキープする理由】)
このセンサーは一定強度の”張力(伸ばされる力)”を感じると、筋緊張を低下させる働きがあります。
したがって、ストレッチ中は反動をつけずにじわ〜っとキープし続けることが大切です。
スタティックストレッチの検証
スタティックストレッチの効果を検証する研究は、過去さまざまな所で行われてきました。
Magnussonらが行った研究では、
ストレッチ開始5秒後では変化はないが、20~30秒程度キープすると筋腱の抵抗感が20~30%低下する(引用:ストレッチングの科学)
ということがわかりました。
スタティックストレッチではとにかく”伸ばした状態をキープする”(=筋腱に張力をかける)ことが大切です。
そのキープする時間は、およそ”20秒程度”がベストだと考えられています。
ストレッチ時間は長ければいいというわけではなく、60秒以上のストレッチでは効果に差がない(60秒キープでも、300秒キープでも効果はほぼ同じ)こともわかっています。
(*詳細はこちら:【伸ばす時間】結局のところ、ストレッチは何秒くらいキープすべき!?)
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またBoyceらが行った研究では、
15秒間のストレッチを10セット行った実験では、5セット目までは柔軟性が大きく変化するがそれ以降は横ばいである(引用:ストレッチングの科学)
ということもわかりました。
20秒程度のストレッチを1セットで終了するのではなく、最低でも”4セット”行うことでより柔軟性は高まります。
こういった情報もぜひ頭の中に入れておきましょう。
スタティックストレッチの注意点
スタティックストレッチにおける最大の注意点は”伸ばしすぎ”です。
筋肉を大きく伸ばして腱に張力をかけることが大切ですが、伸ばしすぎると逆効果になってしまいます。
筋肉に痛みが生じるほど伸ばしてしまうと、筋肉は自らを守るために「防御性収縮」を引き起こし、逆に筋緊張が高くなります。
これはつまり、力が入って硬くこわばる…ということです。
せっかく筋肉を緩ませようとしているのに、力が入ってしまっては本末転倒ですよね。
ストレッチ中に
- 反動をつける
- 痛みが生じる
- 呼吸を止める
という状態は避け、なるべくリラックスして取り組むことが大切です。
まとめ
スタティックストレッチのポイントは
- リラックスした状態で”最大伸張位”を保つ(痛みを感じないMaxまで伸ばす)
- ”20秒以上”キープする
- ”4セット以上”行う
という3点です。
ぜひ原理を踏まえて、効果的なストレッチを実践していきましょう。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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