【テンセグリティー構造】「全身の筋肉はつながっている」って本当!?

私たち人間の体は「張力」によって全身の筋骨格が連動性をもって動いています。

しかしながら、一般的な解剖学では筋肉を個別で学ぶ機会が多く、”連動性””つながり”をイメージしにくいのが現実です。

ハテナちゃん
たしかに…。筋肉がつながっていると言われてもいまいちピンとこないです。
Tomy
今日は「全身の筋肉のつながり」を学んでいきましょう!



テンセグリティー構造

人間の体を構成している「張力関係」のことを「テンセグリティー構造」といいます。

ハテナちゃん
テンセグリティー…?

 

”テンセグリティー”とは

  • テンション(張力)
  • インテグリティ(整合性)

から作られた造語であり、張力に基づいてキレイなバランスを保っている構造のことを指しています。

こちらの構造物は「テンセグリティタワー」と呼ばれるものです。

Cuatro Gatos – FC2より)

Tomy
テンセグリティータワーは「木の棒」「ゴム」によってまとめることで、張力を生み出し、構造を保っています。

 

人間の体もこれと同様の原理に基づいています。

下の写真が人間の骨格を表したテンセグリティー構造です。

www.anatomytrains.jpより)

Tomy
「木の棒」が骨格で、「ゴム」が筋肉ですね!

骨格だけではバランスを保ち続けることはできませんが、筋肉が張力を持って支えることで人の体は維持されています。

『全身の筋肉はつながっている』

この土台は「テンセグリティー構造」にあるのです。

 

テンセグリティー構造の特徴

このテンセグリティー構造の特徴は『分散と協働』です。

先ほどのテンセグリティタワーを思い出してください。

Cuatro Gatos – FC2より)

このタワーを上から押した時、タワー全体”たわむ”ことがイメージできるでしょうか。

押された部分の木だけが折れることはありえません。

少し専門的な言葉を引用すると

「テンセグリティ幾何学の考えでは、ある部位に緊張が加わると張力ラインに沿って構造全体に緊張を分散させ、緊張が加えられた部位から離れた脆弱な地点で「たわみ」が生じ、崩壊や倒壊が起こる可能性がある」

アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線(医学書院):p54)

Tomy
注目したいのは「緊張が加えられた部位から離れた脆弱な地点で「たわみ」が生じ…」という部分です。

これは体においても同様です。

ある部位の「痛み」というのは、全く別の箇所が長期間ストレスを受け続けた結果であるとも考えられます。

その張力ライン上で最も”脆弱な”部分だったことによる痛みだと仮定すれば、ケアすべき場所はその「痛み」の箇所ではないことが理解できると思います。

ハテナちゃん
なるほど。弱いところに負担がかかってくるわけですね。
Tomy
まずは「張力ライン」がどこからどこへつながっているのか、を知ることが大切です。

この張力ラインが「アナトミートレイン」という筋筋膜経線の考え方です。

 

アナトミートレインとは!?

ハテナちゃん
アナトミートレイン…?

アナトミートレインというのは、筋肉の張力ラインを示しています。

「テンセグリティタワー」でいうと以下の矢印がそれにあたります。

Cuatro Gatos – FC2より一部改変)

私たちは解剖学を学ぶ際、便宜上1つ1つの筋肉を”ばらして”見ています。

「〇〇筋の起始は〜で、停止は〜で」というように、あたかも1つ1つの筋肉が独立して存在しているかのように扱います。

しかし、実際の筋肉はこのように↓

アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線(医学書院):P56より)

筋間中隔などを通じて”つながって”います。

ちなみに上の写真は「僧帽筋〜三角筋〜手根伸筋」になるので、首から肩、そして腕にかけてのラインになります。

ハテナちゃん
本当だ!一枚で繋がっているんですね!

 

前述した『分散と協働』の考えに基づくと、僧帽筋の「痛み」は腕からくることもあれば、その逆もまた然りになります。

大切なのはこのライン全体をケアすることであり、痛みの箇所だけを局所的に扱うことではありません。

このことを知らない多くの人は痛みの箇所だけに目を奪われがちです。

「ちょっと待って、そこじゃない」

そう言えることが信頼されるセラピスト、トレーナーの第一歩です。

Tomy
ケアの際には全身を見ることが大切ですね!

 

まとめ

人の体は見れば見るほどとても繊細で巧妙な造りになっています。

構造の原理を全て理解することは不可能ですが、少しでも理解しようとすることが大切です。

Tomy
テンセグリティー構造についてもっと知りたいという方は「アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線」を見てみてください。

 

この本では、およそ”20ページ”にわたってテンセグリティーの原理が詳しく書かれています。

骨格的なテンセグリティだけでなく、細胞レベルのテンセグリティ(「ミクロテンセグリティ:細胞はどのように張力と圧縮のバランスを保つか」)もいい勉強になります。

難しそうな本に思われがちですが意外とイラストも豊富で↓

読みやすい1冊になっています。

後半は「アナトミートレイン」の情報が満載です(むしろこちらがメインです)。

全12ライン、全てが載っているのでこの1冊でしっかりと学べるかと思います。

興味のある方はぜひ覗いてみてください→【アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

千葉県出身。
現在は「健康」×「教育」の仕事に従事。

将来の夢は
「全ての人が毎日ストレッチする文化を創ること」。
”歯磨きすること”と同じくらいの感覚で、体のケアをする文化が広まれば、きっと世界を変えていける!と信じている。
マイペースで群れることが嫌いな典型的なB型気質。同居人(?)”うぱ”とののんびりライフを進行中。

【順天堂大学スポーツ健康科学部スポーツ科学科(スポーツ医科学専攻)卒・日本ストレッチング協会(JSA)会員:協会認定ストレッチインストラクター:CSI】