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”筋肉のつながり”や”筋膜の連鎖”を考えていくと「アナトミートレイン」という筋筋膜経線理論に行き着きます。
ただ、いきなり「〜ラインがどうのこうの…」と言われても「?」のポイントが多々出てくると思います。
今日はアナトミートレインを学ぶにあたって必ず押さえておきたい
- 『ダブル(二重)バック理論』
- 『テンセグリティー構造』
の2つについてです。
ダブルバック理論とは!?
まずは「ダブルバック理論」からです。
ダブルバック理論というのは、人間の体を作り上げていく”過程”の考え方です。
「1つの筋肉の塊が、1本の骨の周りを取り囲むように存在する」と考えるのが、ダブルバック理論の基本になります。
〔アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線(医学書院)p:46より〕
もう少しわかりやすいように”枕”を使って実践してみましょう。
ここでは中央の棒を”骨”、枕を”筋肉”だと仮定します。
「ダブルバック理論」では
- 「骨」という中心軸の周りに
- 「筋肉」が折りたたまれる
と考えるので、以下のような構造となります。
ダブルバック理論では、人体には「筋肉(枕本体)」は1つしかなく、これを「筋膜(枕カバー)」が600以上に分割することで機能的に働いていると考えています。
つまり、筋肉は筋膜によって分割されているものの、元は1つの塊である、というのがダブルバック理論の原点になっています。
<アナトミートレインを考えるにあたって>
アナトミートレインを考えるにあたっては
『筋肉を起始と停止で区切り、それぞれの機能を単独で考えていく』
という従来の認識をまず改める必要があります。
ここでは骨や関節の周りにある「靭帯」や「骨膜(関節胞)」も連続する1つの組織であると考えています。
(TOPページより)
”張力”を感じ合う末端から末端までを、1つのラインとして認識することが大切です。
テンセグリティー構造とは!?
アナトミートレインを理解する上で、もう1つ欠かせない情報がこの「テンセグリティー構造」です。
テンセグリティーというのは「張力のバランス」のことをいいます。
そもそもこの地球上において物体を支え、固定するためには
- 圧縮させるか
- 張力をかけるか
のどちらかしかありません。
例えば「家の構造」をイメージしてみてください。
高い強度の家を作るためには
- 「レンガ」をきっちり積み上げるか(=圧縮力)
- 「梁」をしっかり張りめぐらせるか(=張力)
のどちらかです。
(ランキングシェアトップより)
人間の体においても、これは同じです。
私たちの体は「足関節」という土台の上に「大腿骨」→「骨盤」→「脊柱」→「頭蓋骨」を”積み上げる”ことで安定した骨格を得ています。
そして、筋肉が全身に”張力”をかけることによって、安定感をさらに高めています。
この張力関係を「テンセグリティー構造」と呼んでいます。
テンセグリティー構造は安定性こそ低いものの弾性に優れ、負担を”分散”させることができます。
アナトミートレインではこの「張力を感じるライン」をベースに体が構成されている、と考えていくわけです。
*もっと「テンセグリティー構造」を学びたい方はこちらのブログもどうぞ:【テンセグリティー構造】「全身の筋肉はつながっている」って本当!?
まとめ
「ダブルバック理論」と「テンセグリティー構造」、なんとなくイメージができたでしょうか?
この2つの理論は、体の構成を考える上で非常に重要な考え方です。
今日紹介した内容は”ほんの基礎”ですので、ご興味のある方はぜひ【アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線】も見てみてください。
勉強すればするほど、どんどんつながりが生まれて面白くなってくると思います。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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