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継続的にストレッチを行っていくと、体の中では少しずつ変化が生じてきます。
この変化には大きく分けて「4つ」の要素が存在しています(詳細は→【ストレッチの継続効果】ストレッチを継続的に続けていくと、体にはどんな変化が現れるの?)。
今日はもう一歩踏み込んで「ストレッチ効果の出る時期」について考えてみたいと思います。
1ヶ月?2ヶ月?
まずは興味深い先行研究がありますので、ここから見ていきましょう。
この研究では
- Aチーム=1日2回のストレッチを1ヶ月(4週間)
- Bチーム=1日1回のストレッチを2ヶ月(8週間)
の2つに分け、筋肉の変化を調べています(Chanら.2001)。
関節可動域(関節がどれだけ大きく動くか)向上の結果は、
- Aチーム=平均9度
- Bチーム=平均11度
となり、両チームに大きな違いはありませんでした。
しかしながら、この研究では「筋出力」も合わせて測定しており、各チームの関節可動域が広がった要因についても言及しています。
それによると、
- Aチーム=ストレッチに対する”痛みの許容量”が増加したこと
- Bチーム=筋腱を含む”結合組織”が適応したこと
が報告されています(Chanら.2001)。
これはすなわち、ストレッチを1ヶ月続けると”痛みを感じにくく”なり、2ヶ月続けると”筋肉レベルで柔らかくなる”ということを表しています。
柔軟性の変化を筋肉レベルで起こすためには”2ヶ月以上”の継続的なストレッチが必要だと考えられています(もちろん生活習慣や運動頻度などでの個人差はありますが…)。
これは筋細胞の”ターンオーバー周期(約60日間)”から考えてみても、妥当な結果ではないかと思います。
2ヶ月やっても変化が出ない…
Chanら(2001)の実験では「2ヶ月」というキーワードが導き出されましたが、もちろんすべての人が同様の結果を得られるわけではありません。
変化が出ない要因としては
- 運動習慣に著しく欠けた生活を”長年”続けてきたこと
- 毎日のストレッチ”量”が不足していること
- 毎日のストレッチ”強度”が不足していること
- ”水分量”が不足していること
- ”睡眠不足”が続いていること
- ”食事内容”が偏っていること(タンパク質の不足)
- ”体温”が低いこと
などが挙げられます。
そもそも体の硬さは、筋肉だけが影響しているわけではありません。
筋肉を包んでいる「筋膜」や、関節内に存在している「関節胞」や「靭帯」なども、柔軟性に大きな影響を与えています。
これらの結合組織は生まれ変わり周期が遅く、一度硬くなってしまうとなかなか柔らかくなりません(*特に筋膜を構成しているコラーゲン線維の組織半減期(半分が生まれ変わる周期)は「300日」程度とも言われています)。
また「ストレッチをしている」と言っても、刺激量が少ないと体の変化は起こりにくいです。
目安となるのは
- 一部位あたり「15〜20秒」
- 休憩を挟みながら「4セット」以上
です(詳細はこちら→【1日に行う回数】ストレッチは1日に”何回”やるべき?)。
ストレッチだけで体を劇的に変えることは難しいですが、まずは”2ヶ月間”継続的に行っていけば何かしらの変化は出てくると思います。
ぜひコツコツと継続してみてください。
まとめ
ストレッチ効果の出る時期は、まず”2ヶ月間”で考えてみましょう。
なかなか効果が出ない方は、ストレッチのポイントがずれている可能性もあります。
そんな方はぜひこちらの記事も読んでみてください:【ストレッチの効果的なやり方】なかなか効果がでない…という人への4つのアドバイス
ではでは今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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