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「柔軟性が遺伝する」これはすなわち「生まれつき体の柔らかい人が存在する」ということです。
そんな羨ましい人は、果たして存在するのでしょうか。
今日は「柔軟性の遺伝」について考えてみたいと思います。
遺伝する時としない時
柔軟性の遺伝に関する議論は、様々なところで行われています。
過去の研究報告においては、「数組の”曲芸師”の家族間に遺伝因子があること」が実証されています(「Science of Flexibility」:Michel J.Alter,P183)。
”曲芸師レベル”の柔軟性においては、
- 体内の「コラーゲン線維組成」
- 「靭帯」の構造
- 関節周辺の「軟部組織の構造」
などが一般の人とは明らかに異なっており、これらの要素については一部の遺伝性があることが認められています。
(引用:ギネス世界記録より)
しかし「前屈ができる」「開脚ができる」という”一般的”な柔軟性には、遺伝の影響はほとんど存在しないと考えられています。
過去の研究では「11〜15歳までの双子の男子における、腰の柔軟性の推定遺伝率は0.69だった」(『Kovar,1981』)という報告が挙げられています。
この研究からわかることは「双子といえども柔軟性が完全に一致することはない」ということです。
これはすなわち、柔軟性は遺伝で決まるわけではないことを示しています。
したがって認識としては
- 親の柔軟性が”特異的”に高い場合(体操やバレエを長年続けてきた等)=一部遺伝する可能性がある
- 通常の場合=遺伝性は期待できない
となるかと思います。
柔軟性を決めるもの
そもそも、生後半年〜2歳ほどまでの間に「体がとても硬い子ども」を見つけることは難しいです。
どの子どもも開脚や前屈が十分にでき、そこに大きな個人差は見受けられません。
柔軟性を決める大きな要因は「遺伝」や「加齢」ではなく、不活動を伴う「生活習慣」だと考えられています。
柔軟性が高い子どもは
- 運動が好き
- 外で遊ぶ時間(頻度)が多い
- 両親に運動習慣がある
という傾向があります。
特に幼少期の子供は、親の生活習慣の影響を大きく受けて育ちます。
これによって直接の遺伝性は存在しなくても「柔らかい親→柔らかい子ども」「硬い親→硬い子ども」という構図ができあがるわけです。
子どものためにも、まずは親の生活習慣を見つめ直すことが大切です。
ぜひ子どもと一緒にストレッチをする習慣を作っていきましょう。
まとめ
一般的な柔軟性の高さは、ほとんど場合遺伝していきません。
しかし、親と子供は類似した生活習慣を送るため、似たような体の硬さになるものです。
ぜひ親子で一緒にストレッチを始めてみましょう。
ではでは今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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