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ストレッチ中は筋肉を伸ばすために関節の動きが伴います。
その動きはどのくらいの速度で行うのが理想なのでしょうか?
今日は「ストレッチ中のスピード」についてまとめていこうと思います。
1秒あたり◯度以下?
ここでは一般的に疲労回復の目的で行う「スタティック(静的)ストレッチ」について見ていきたいと思います。
このストレッチのポイントは、”いかに伸張反射を起こさないか”です。
”伸張反射”というのは、その名の通り「伸ばされた時に”反射的”に起こる反応」です。
筋肉の中には「筋紡錘:きんぼうすい」というセンサーが内蔵されています。
筋肉が急に大きく伸ばされると、このセンサーが直ちに発動し「危ない!縮めっ!!」という指令を出して筋肉を収縮させます。
*詳しくはこちら:【伸張反射とは?】
ストレッチ中にこのセンサーが働いてしまうと、せっかく伸ばしている筋肉が一気に縮んでしまいます。
だからこそ、このセンサーを発動させずにストレッチを行う…というのが非常に重要になります。
そのポイントが”伸ばす速度”にあります。
過去の研究では
伸張反射が発現しない角速度は「5°/秒以下」である(Gajdosikら(1996))
という報告が挙げられています。
もちろん、筋肉の緊張状態等によって多少の個人差はあるかと思いますが、”1秒あたり5度以下”というのは1つの基準になると思います。
非常にゆっくりとした動きになりますので、ぜひ試してみてください。
ゆっくり伸ばすことのメリット
ストレッチをゆっくり行うことのメリットは、それだけではありません。
筋肉をゆるやかに伸ばしていくと、筋肉内にある”もう1つのセンサー”が働くようになります。
これは「腱紡錘:けんぼうすい」(または「ゴルジ腱器官」)と呼ばれるセンサーです。
このセンサーは筋肉の末端である腱部分に内蔵されており、腱にかかる”張力”を感知しています。
張力が高まってくると、
「もう少し筋肉をゆるめないと、危ないかもしれないな。」
と筋肉の緊張をゆるめる働きをしてくれます。
*詳しくはこちらの記事もどうぞ:【”伸ばしたまま”をキープする理由】
伸ばすスピードが速いと働きにくい作用ですが、ゆっくり伸ばしていくと着実に働いてくれるようになります。
特にもうこれ以上伸びないギリギリのところ(エンドフィール)でのスピード感は、効果的なストレッチを行う上で非常に重要です。
ぜひ”1秒あたり5度以下”のゆっくりしたスピードで伸ばしていき、これ以上伸びないところまで来たら”15~20秒キープ”することを意識してストレッチしてみましょう。
まとめ
”伸張反射”を起こさないためのストレッチのスピードは、”1秒あたり5度以下”と言われています。
疲労回復の目的で行うのであれば、ぜひゆっくりと動きをコントロールしてみてください。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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