【ページコンテンツ:気になる箇所へのジャンプも可】
「アナトミートレイン」という言葉を聞いたことはありますか?
アナトミートレインとは「筋筋膜経線:きんきんまくけいせん」のことです。
これは筋肉(筋膜)のラインを示しており、”筋肉のつながり”を表現する考え方です。
*初めての方はまず「3大原理の説明編」からどうぞ→まずは知っておきたいアナトミートレインの3大原理:The three principle of Anatomy Train
アナトミートレインには、全身を取り巻く主要7ラインが存在しています。
今回はその中でも基本となる「4ライン」についてまとめていきたいと思います。
浅層フロントライン
まず1つ目は「浅層フロントライン」です。
(引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線より)
このラインは、体の”前面”を真っ直ぐに下っています。
基本的に「速筋線維」で構成されている筋肉が多いので、反応は素早く、筋肥大も起こりやすいという特徴があります。
筋肉の走行イメージは、このようになっています。

*より詳しくはコチラへ→浅層フロントライン(SFL)の位置と役割
浅層バックライン
2つ目は「浅層バックライン」です。
(引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線より)
①の浅層フロントラインとは対の位置関係にあり、体の”後面”を通っています。
主な役割は、姿勢を正して直立二足歩行を可能にすることです。
多くの方が感じる「首こり」や「腰の辛さ」は、このライン上の筋肉で起こっていることが多いです。
筋肉の走行イメージはこのようになっています。

*より詳しくはコチラへ→浅層バックライン(SBL)の位置と役割
ラテラルライン
3つ目は「ラテラルライン」です。
(引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線より)
ラテラルラインは体の”両サイド”を通ります。
主な役割は”左右の動き(ふらつき)を抑制する”ことで、人間特有の屈曲と伸展(上体の折り曲げ)を行う環境を作り出しています。
長時間における同一姿勢のキープ(立ちっぱなし、座りっぱなし)は、このラインを酷使し、疲労をもたらします。
筋肉の走行イメージはこのようになっています。

*より詳しくはコチラへ→ラテラルライン(LL)の位置と役割
スパイラルライン
4つ目は「スパイラルライン」です。
(引用:アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線より)
スパイラルラインは、前後から体に”巻きつく”ラインです。
このラインは3走行による二重らせん構造により、すべての平面における「背骨の長さ」と「バランスの維持」を調整しています。
筋肉の走行イメージはこのようになっています。


より詳しくはコチラへ→スパイラルライン(SL)の位置と役割
まとめ
以上4ラインがアナトミートレインの基本ラインです。
ラインの関係性を理解できると、普段行っているストレッチの効果も上がってきます。
ぜひスキルアップのために知識を深めてみてください。
*残りの3ラインについてはコチラ→アナトミートレインの応用3ライン
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
【番外編:オススメ本の紹介】
- 「筋肉のつながりって面白い!」
- 「アナトミートレインについてもっと知りたい!勉強してみたい!」
という思いが湧いてきた方のために、今日はオススメ本を3つ紹介していきたいと思います。

『オススメ①:初級編』
まず初めての方にオススメなのが「カラー図解ムービングボディ―動きとつながりの解剖学」です↓

こちらの本に載っている情報は、”浅く・広い”です。
各ラインの基本的な特徴について、まんべんなく抑えてあります。

オールカラーでイラストも豊富なので、初めての方はぜひこの本から始めてみてください。
ご注文はこちらから→【ムービングボディ 動きとつながりの解剖学】
『オススメ②:中級編』
基礎知識がある方にオススメなのが「アナトミー・トレイン 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線」です↓

個人的な見解としては、アナトミートレインに関する情報は、この本が”一番”面白くて勉強になります。
「筋膜」の基本的な仕組みはもちろんのこと、各ラインについての細かく丁寧な解説が載せられています。


特に「筋肉同士のつながり」や「運動における役割」などは
「そうそう!こういう情報が欲しかったんだよね!」
と納得できる内容になっています↓

自信をもってオススメします!
ご注文はこちらから→【アナトミー・トレイン [Web動画付] 第3版: 徒手運動療法のための筋筋膜経線】
『オススメ③:上級編』
最後に紹介するのは「人体の張力ネットワーク 膜・筋膜―最新知見と治療アプローチ」です↓

こちらは筋膜の専門書で、500ページを超える大書です(重すぎて持ち運びはできないレベルです)。
それだけに情報量はとてつもなく豊富です。
本の特徴としては「治療的アプローチ」の内容も含まれているので、エビデンス(科学的根拠)が明確になっていることです。
情報を発信する側の方、より正確で最新の知識を身につけたい方にはオススメです↓

筋膜、アナトミートレインに関する知識をより深めていきたい方はぜひチャレンジしてみてください。
ご注文はこちらから→【人体の張力ネットワーク 膜・筋膜―最新知見と治療アプローチ】
これらの本は一般の書店ではほとんど売っておらず、流通量もやや少なめです。
それだけにしっかりと勉強していけば、大きな付加価値につながってくると思います。
ぜひスキルアップにお役立てください。
【シェア・ブックマークも忘れずに】
この記事の他にも「体のケア」に関するお役立ち情報を多数掲載しています。
「また後で見に来よう!」で見失わないように、シェア・ブックマークボタンをぜひご活用ください。
では改めまして…いつもありがとうございます。
<オススメ本の紹介>
